人間関係

【書評】否定しない習慣

文月

今回は以下の本を読んで書評を書いてみました。私自身、意図しなくても相手の意見を否定してまった場面があり、手に取った本です。

いつも「いい人間関係」の人がやっている否定しない習慣

(著:林健太郎)フォレスト出版

はじめに

「あなたは間違っている」「私が正しい」そんなストレートに否定したり、されたりすることって滅多にないですけど、遠回しの否定って結構ありますよね?

僕も以前はそうでした。

以前勤めていた会社で出張に行った時の話です。

熊本で震災があった時、業務支援という形で、熊本へ1週間張へ行きました。熊本市内で、電気は通っていましたが、水道は出たり出なかったり(インフラ系は2日目でほとんど回復していたような)。

どうしても通常業務と異なるため、時間がかかり、方法も異なり、食事も基本的には会社から支給されたアルファ米とカップ麺。ストレスはかかる一方。

その中で、業務効率化、生活の質アップを目指して同時に派遣された同僚と議論していた際のことです。

僕としては否定するつもりは全くなく会話していたつもりでした。より良い方向に、こうした方がいいのでは、ああした方がいいのでは、たくさん意見も言っていたつもりでした。

しかし、相手方は意見を否定されていると感じたそうで「なぜ否定するのか」そう聞かれハッとしました。自分が否定していた自覚がなかったのです。

今では会話の内容次第では否定するつもりがなくても、否定されたと思われる瞬間ってたくさんあるのだと気づきました。当時は結構衝撃でしたね(そう言ってくれた同僚には感謝しています)。良かれと思って行っていることでも、人によっては否定されていると感じることもあります。

さて、知らないうちに会話の中で相手を否定してしまうことに気づいたのですが、いまだに人を傷つけてしまった経験はたくさんあります。

皆さんも似たような経験あるのではないでしょうか。

本書を読めば、否定しない習慣が身に付き、良い人間関係を築くことができると思います!

概要

本書ではまず、「否定」とは何か。「否定に気づく」ことを説明しています。多くの人が直接的な否定ではなく、よかれと思って指摘していた。実はそれが受け手にとっては否定なのです。否定の多くは悪意はないため、否定している人本人はなかなか気づきにくいものです。相手の話を遮ってしまう。何か作業しながら相手の目を見ずに話を聞く。こんなことしていませんか。こういった行動も話している人にとっては立派な否定になります(本書ではこれを「無自覚の否定」と言っています)。

日々の生活を振り返り、否定をしているかどうか「気づき」が大切になります。この気づきが解決の近道になります。

その後の行動として大切だと感じたことを次に書いていきます。

否定しない3つのマインド

文月

この考え方は否定しない習慣の根幹とも言えることです。

事実だから否定しても良い考え方

自分が正しいという思考法

過剰な期待

この3つをしないというものです。

もう少し詳しく見ていきましょう。

事実だから否定しても良いという考え方をしない

これやっちゃいがちですよね。事実を言って何が悪い?そう思いたくなる気持ちもわかります。しかし、これは小学生でもわかること「言われた相手がどう受け取るのか」考えましょう。昨今のSNSを見ていると事実だから強い言葉で非難していたり、言い返していたり。これも否定であると、気づくことが大切です。

自分が正しいという思考法をしない

意見の違いを多様性として認めましょう。ある説によると、大人の関係性における問題や課題の69%は明確な答えはなく、正しさでは解決ができないそうです。
一番大切なのは、お互いの意見を言い、「目的を共有」することです。両方の良い部分を取り合わせて最良の選択をすることが一番大切ですね。

過剰な期待をしない

相手が何かに失敗したとき、強い叱責はせず、先ずは「その人なりに精一杯やっている」そう思い、一呼吸置きましょう。できた事実は認め「相手を責める選択肢」をなくします。相手の存在を否定することがあらゆる否定の中でも最もやってはならないことです。とはいえ、自分も感情のある人間。コントロールする力を身につける必要があるかもしれませんが、重要なポイントですね。

相手を否定しない技術

文月

否定しないマインドを理解したら、次はお待ちかねの具体的な方法です。

本書ではいくつか記載されていますが、ここでは僕が大切だと感じた、また実践してみようと思った3つをピックアップします。

イエス・モーション話法

相手の意見を肯定しさらにポジティブな感情で話す話法のことです。ただ、上記「⒊過剰な期待をしない」で書いた通り、どうしてもマイナスの感情になってしまうことがあります。そんなポジティブな感情がこもらない場合は「事実」のみをつ伝えるようにしましょう。

能動的に黙る

「しゃべりたい」欲求と「しゃべる」行動をしっかりと分けることが重要です。今自分は喋ろうとしていることはしゃべりたいという欲求なのか、必要なことを喋るという行動なのかこれを冷静に判断ができる状態でなければ「黙る」。黙ることにをって相手を否定してしまう言葉を押さえる。
そう、人間コミュニケーションにおいて「黙る」ことも重要なんです。

「かもしれない」をつける練習

何事も簡単にわかった気になってはいけません。よほど確実な事実情報でない限りさまざまな解釈があります。今言おうとしていることに対して「・・・かもしれない」こうだと言い切ることによって相手を否定することがあるので気をつけなければなりませんね。視野を広くもって他の選択肢もあることを十分に認識して会話しましょう。

お笑い芸人の「ぺこぱさん」が具体例に挙げられていましたが、とても、分かりやすいですね。かもしれないという発想は人を傷つけませんね。

おわりに

いかがだったでしょうか。

ここでは僕が大切だと感じたこと、実践していきたいことをピックアップして紹介しただけですが、本書はより詳しく、具体的に書かれています。

実際にすぐ否定しない習慣をつけることは難しいと思います。なので、先ずは自分が否定していないか日常的に顧みて否定を自覚するところから始めていきたいと思います。

否定しない人にはプラスの感情が芽生えますし、最終的には信頼関係も築きやすくなってきます。自分の仲間や味方(本書では「小さな応援団」を作ると言っています)をたくさんつけるためにも否定しない習慣をともに身につけていきませんか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

著者:林健太郎さん

リーダー育成家であり、合同会社ナンバーツーエグゼクティブ・コーチ。

日本を代表する大手企業や外資系企業にて800人を超える経営者やビジネスリーダーに対してコーチングを実施している。

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