2023年夏に読みたい小説第一弾！！
ということで、今回読んだ本はこちら
宮島未奈さん著書の「成瀬は天下を取りにいく」（新潮社）です！！こちらは、以前Twitter（現X）にて読書家界隈でよく読まれた本でずいぶん賑わっていました。
沢山反響のある作品なので、有名な実績のある作家さんかと思いましたが、なんとデビュー作！
少し前に僕も読みまして、はやり内容的に夏読みたいと思い、再読しました。再読して、読書感想文の題材としてもちょうど良さそうだと感じました。読書感想文の図書選定に悩んでいる方の参考になれば幸いです。
読了後の爽快感が絶賛されていましたね。暑い夏、この本を読んで乗り切れそうです笑。
島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う
「成瀬は天下を取りにいく」（著：宮島未奈）
でました！！僕が好きな、最初の一文にインパクトのある出だしです。ここから、成瀬の発想というか主人公が何をしようとしているのか一気に興味がそそられますね。
読んでいるうちに成瀬の虜になっていくはず。
さあ、成瀬ワールドに行ってみましょう！！ 笑
基本情報
「成瀬は天下を取りにいく」新潮社
著者：宮島 未奈（みやじま みな）
1983年静岡県生まれ。滋賀県大津市在住。本作がデビュー作。
2023年3月発売
僕の独断と偏見になってしまいますが、参考になればと思い、感想評価を記載しました。
| 読みやすさ | ★★★★★ |
| 爽快感 | ★★★★★ |
| コメディ | ★★★★★ |
| 恋愛 | ★★★★★ |
| 日常 | ★★★★★ |
| ファンタジー | ★★★★★ |
| ミステリー | ★★★★★ |
本作は201ページと比較的に文量が少なく、スラスラと読めると思います。普段読書される方なら、２時間もあれば読めてしまいますが、あまり読書しない方もしくはゆっくり楽しみたい方は、３〜４時間程度かかるかもしれません。
僕はどちらかというと、ゆっくり作品を楽しみたいタイプですかね〜。
そして、口コミにあるように、読了後の「爽快感」が味わえます！！
目標（野望？）に真っ直ぐ突き進む主人公（成瀬）の姿にすっかり虜になってしまうこと間違いなしです。文句なしの爽快感満点の作品だと思います。
この爽快感で連日の酷暑を吹き飛ばしたいですね！
成瀬は、突然、突拍子もないことを行って、周囲を巻き込みますが、それとは裏腹に、感情を滅多に表に出さないロボットのような印象を受けます。そのチグハグ感というか、友人の島崎とのやりとりにクスリと笑ってしまいます。
本人はいたって真面目でも、なんかズレていて笑わせてくる人っていますよね？僕もそうじゃないかって？そんなことはないですよ笑
本作は日常ものなのでファンタジーやミステリー要素はありません。個人的には安心して読める作品でかなり好みの部類です。
恋愛要素はといえば、少しあります。が、そこはあまり期待して読まない方が良いかもしれません。少し甘酸っぱい感じを楽しめたら良いのではないでしょうか。でも、個人的には本作の続きの展開が少し気になりますね。
この年頃には恋愛ってつきものですよね。いいなぁ。僕も青春したかったなぁ。
主人公の成瀬
本書の見どころはなんと言っても主人公の「成瀬あかり」です。
成瀬は小さい頃からなんでもそつなくこなすことができますが、できすぎるゆえ、周囲から孤立しています。が、本作ではそんなに悲観しておらず、むしろ孤立しているからこそ、主人公の魅力が増しているように書かれています。
冒頭の引用にあるように、周囲の人に「今度○○しようと思う」と突拍子もなく宣言し、清々しいまでに真っ直ぐ取り組んでいきます。
こんな時代でもできる挑戦をしたかったんだ。
「成瀬は天下を取りにいく」（著：宮島未奈）
ここは個人的に思うところがありまして、「こんな時代」というのはコロナ禍を指しており、そんな時代でも閉店をする西武大津店のためにできることをしたいという真っ直ぐな思いが読み取れてきます。
まっすぐな発言・行動が清々しく読んでいてとても気持ちの良い物語です。
さまざまな登場人物の視点
本作は、主人公が語り手となっておらず、主に周囲の友人、同級生、成瀬を好きになった人などの視点を通じて、成瀬がどれだけ「変人」であるかが表現されています。
どの視点からも、成瀬が変人であることには変わりなく、そして、まっすぐに全力で何かに取りくんでいるように見えています。
誰からみても、真っ直ぐな人間というのが個人的に素晴らしいと感じますね。
共感
成瀬は何事もまっすぐに全力で取りくんでいる以外にも、思いついたことを次々と実践するところがあります。
これはちょっと僕と共通する部分かと思いました。
僕は読書以外に趣味がたくさんありまして、思いついたが吉日みたいな感じで次々と何か始めてしまいます。料理、楽器、ダンスその他。
流石に、そんなにたくさんの趣味を続けるのは難しいので、興味を持ちますが、これだを思ったものだけを重点的に続けるようにしています。
やってみて価値観が変わることがありますので、何事にも挑戦してみることはおすすめですよ。
憧れ
成瀬に共感できところもありますが、一方で僕ににはない部分もあって、憧れも抱いています。そう感じたのは以下の点でした。
- 基本的にスペックが高い
- 目標が大きい
- 立てた目標に対して愚直に取り組む姿勢
成瀬は小さい頃から優秀で、学校の成績でも上位をキープしているとのこと（羨ましい）。また、目標は大きく、そして、宣言をして努力をし続けられる。
真っ直ぐな素直な人間性が垣間見えて、とてもよくできた人間んだと感じます。
周りの目なんて気にしない。自分が決めた道をただひたすら突き進んでいく。そんな成瀬に対して憧れをいただいた人も多いのではないかと思います。
最後に
いかがだったでしょうか。
本作は、やはりなんといっても読了後の「爽快感」があると感じています。
帯にあるように「最強の主人公」に勇気と元気をもらいました！
2023年夏読書第一弾！！
これを読んで暑い夏乗り切りましょう！！
それではまた。
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